BIGLOBEモバイルでは、YouTubeやAbemaTVの視聴がカウントフリーになりますが、残念ながらAmazonプライム・ビデオの視聴がカウントフリーになるオプションを用意している格安SIMは今のところありません。
なので、Amazonプライムを格安SIMで楽しみたいという方は「データ容量の大きいプラン」「3日間の通信制限がない」といったポイントをおさえて、Amazonプライム・ビデオを楽しみましょう。
Amazonプライム・ビデオ視聴のためのポイント
Amazonプライム・ビデオを楽しむためにチェックしておきたいポイントは以下の3点です。
- 必要な通信速度は900Kbps/秒
- 容量の大きいプランを選択する
- 「3日間の通信制限」がある場合は注意が必要
通信速度や大容量プランが合格点で、通信制限にも問題がない格安SIMブランドとして、以下の3ブランドを選びました。各ブランドについては後ほど詳しく説明します。
必要な通信速度は900kbps/秒
Amazonプライム・ビデオを見るにあたっては、「通信速度が速くなければ」と思いがちです。確かに速いにこしたことはありませんが、通信速度は900kbpsあればストレスなく楽しめるとAmazonプライム公式ページに明示されています。
- 標準画質 … 900kbps/秒
- 高画質 … 3.5Mbps/秒
4Kなど、「高画質な映像でなければ!」というこだわりがある場合は難しいですが、普通の画質でよければ速度はそれほど気にしなくても良いようです。900kbpsは、格安SIMの高速通信では普通の速度です。昼休みや通勤時間帯では遅くなる場合がありますが、特別な速さが要求されるわけではありません。それなりの速度で、安定して通信ができれば大丈夫です。
容量の大きいプランを選択する
映画や動画をよく楽しむのであれば、毎月の高速通信データ容量はそれなりに大きなプランを選択することをおすすめします。どのくらいのデータ容量を使うかどうかは視聴の仕方にも左右されますが、最低でも7GB以上が良いでしょう。10GB、20GB、30GBなどの容量プランもあるので検討してみてください。
Amazonプライムのビデオアプリの「設定」から、ストリーミングの画質を選ぶことができます。高画質で見るとデータもたくさん消費します。たとえば、iPhoneで1時間視聴した時のデータ使用量はこうです。
iPhoneで1時間視聴した場合のデータ使用量
- 標準画質 …0.6GB
- 高画質 …1.8GB
ストリーミング時は標準画質または高画質で視聴可能です。高画質でプライム・ビデオを見ると、1時間であっという間に2GB近くを使ってしまうということになります。スマホでは、画質は中レベルに抑えて鑑賞するのが得策です。
「3日間の通信制限」がある場合は注意が必要
短期間(多くは3日間)にたくさんのデータ通信を行うと、通信制限がかかってしまうものがあります。これは、「一部の利用者が大量の通信をして通信回線を独占しないように」と設けられた制限です。
制限対象になると、最大通信速度200kbpsくらいまで落ちてしまいます。これでは、映画視聴などはとても無理です。「どのように使うと通信制限をかけるのか」の基準を公表していない格安SIMもあるため、注意が必要です。
格安SIMには「1カ月の高速データ通信が使い放題」という無制限プランを設けているものもあります。一見、動画視聴に最適のように思えますが、3日間での通信制限が設定されているとせっかくの無制限プランを活かしきれない場合があります。
以上3つのポイントを踏まえて、セレクトしたおすすめ格安SIMについて説明します。
楽天モバイル – データ容量を使い切っても1Mbpsで通信可能
スーパーホーダイ 月額料金
高速データ通信容量 | 月額基本料 (楽天会員+長期割適用時) | |
---|---|---|
プランL | 14GB | 4,480円(3年目以降5,980円) |
プランLL | 24GB | 5,480円(3年目以降6,980円) |
表示は税抜料金
格安SIM契約数のトップブランドである楽天モバイルには、スーパーホーダイというプランがあります。10分の通話かけ放題がつく他、毎月の基本データ容量を使い切っても低速モードで通信が可能です。そして、この「低速」は1Mbpsの通信速度です。
1Mbpsあれば、普通画質で映画などを見ることができます。実質的に、1Mbpsの使い放題プランのようなものです。ただし、通信が混み合う時間帯(12:00~13:00、18:00~19:00)は最大300kbpsとなるので使用する時間帯には注意しましょう。なお、楽天モバイルは3日間のデータ使用量による通信制限を2017年に撤廃しました。
楽天モバイル
IIJmio(アイアイジェイミオ)- 大容量オプションで60GBプランもOK
音声通話機能付きSIM+大容量オプション 月額料金
23GB | 26GB | 32GB |
---|---|---|
4,700円 | 5,320円 | 6,360円 |
33GB | 36GB | 42GB |
6,600円 | 7,220円 | 8,260円 |
53GB | 56GB | 62GB |
9,700円 | 10,320円 | 11,360円 |
表示は税抜料金
IIJmioは、通常のプランとしては10GBプランが最大です。しかし、月額制の「大容量オプション」を使うことでバラエティーに富んだ大容量プランが実現します。最大で1ヵ月に62GB利用することが可能です。62GBあれば、高画質の映画も楽しめそうです。
これらのプランは、3種類の通常プラン(3GB、6GB、12GB)に3段階(+20GB、+30GB、+50GB)のオプションをプラスするようになっています。また、複数枚のSIMを利用してデータ量をシェアすることも可能です。
IIJmioのdocomo回線プランでは、「低速通信時」に3日間の通信規制が設定されています。3日間の合計データ通信量が366MBを超えると、4日目に通信速度に規制がかかり、速度は200kbpsに。
IIJmioには「高速通信」と「低速通信」を切り替えることができます。外出先での動画視聴は高速通信にすると思われるので、基本的には通信規制の対象にはならないと思われます。うっかり低速モードのままにして規制に引っかかった場合も、高速に切り替えれば問題はありません。
エキサイトモバイル – 20GB~50GBの大容量プランあり
音声通話タイプの大容量プラン 月額料金
20GB | 30GB | 40GB | 50GB |
---|---|---|---|
3,980円 | 5,980円 | 7,980円 | 10,180円 |
表示は税抜料金
エキサイトモバイルの料金プランは、使ったデータ容量に応じて月額料金が決まる「最適料金プラン」と、一般的な毎月同額の請求が来る「定額プラン」があります。大容量のプランがあるのは、定額プランの方です。30GB、40GB、50GBと大容量が使えるのが便利です。
高速通信と低速通信の切り替えができるので、普段は低速モードにすることで高速データ量を節約できます。なお、低速通信でも通信開始からの一定量を高速通信してくれる「バースト転送」というしくみがあるので、低速でもWebの閲覧などは比較的快適です。
高速通信時に通信制限はありません。低速通信時には3日間の通信制限が入ります。基準は、直近3日間で366MBです。
Amazonプライム・ビデオは「カウントフリー」対象外
動画や音楽を楽しむならおすすめとして挙げられる格安SIMに、動画などをカウントフリーにしてくれるタイプがあります。有名なものでは、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプション。対象の動画や音楽をデータ通信料の制限なく楽しむことができるサービスです。
YouTubeやAbema TVなどの動画サービスは対象となっていますが、残念ながらAmazonプライムビデオは対象ではありません。今後に期待したいところです。
Wi-Fiで事前ダウンロードしておくとデータ量を節約できる
基本的には、プライム・ビデオはストリーミングで見ずにWi-Fi環境下にいる場合に視聴すると良いでしょう。また、Wi-Fiがある時に番組をダウンロードしておき、外出先(Wi-Fiがない場所)で視聴するようにすれば、オフラインの視聴となりデータ量を節約できます。なお「Wi-Fiのみでストリーミング」というモードもあります。
自宅にWi-Fiがなければ、近くのカフェやコンビニでもOK。ただし、コンビニでの無料Wi-Fiはユーザー登録が必要となります。1日2時間までという制限がありますが、便利です。こうしておくと、スマホのデータ容量を大きく消費せずに映画などをゆっくり楽しめます。