格安SIMの会社は、全国に約900社ほどあります。「そんなに!」と思った方も多いことでしょう。この中で、名前が知られている会社は20社くらいと言われています。
格安SIMの会社は約900社もある
ICT総研の「MVNO格安SIMの市場動向調査」によると、2018年7月時点での格安SIMの会社(MVNO)は886社です。と言っても、格安SIMの事業者別シェアを見ると、大手6社でシェアの6割強を占めています。
MVNOシェア上位6社
- 1位 楽天モバイル(2020年4月より楽天回線を用いたキャリアサービスを本格開始)
- 2位 UQ mobile
- 3位 mineo
- 4位 OCN モバイル ONE
- 5位 IIJmio
- 6位 BIGLOBEモバイル
MM総研「MVNO市場の2020年3月実績」より
残りの4割弱のシェアを、その他大勢のブランドで分け合っているということになります。なかなか熾烈な状態です。
格安SIM契約数は前年より20%以上増えている
ここ数年で、格安SIMの認知度はずいぶんUPしました。MM総研のデータによると、格安SIMの契約数は1312.2万回線となっています。昨年より20%以上増加しています。
以前は、一部のネットやスマホに詳しい人だけが注目していた格安SIM。今は、「スマホをもっと安くしたい」「タブレットもスマホも使いたい」という一般のスマホ利用者にも受け入れられています。
格安SIMは総務省がバックアップしている
もともと、日本のモバイル通信といえば「docomo、au、SoftBank」の大手キャリア3社の寡占状態でした。これでは利用者に利益が少なくなると、通信業界の競争を促したのが総務省です。つまり、現在の格安SIMの市場は国が主導して作られたものとも言えます。
総務省は「モバイル通信事業に多様な会社が参入するように」というガイドラインを打ち出しています。このバックアップにより、今まで通信事業を行なっていなかった会社も参入するようになりました。すると、格安SIMに負けじと大手キャリアも割安プランを提供するようになり、競争は激しくなってきています。
実際に知られている格安SIMの会社は20社程度
格安SIMの会社はたくさんあるけれど、名前を知られていて、利用者数の多い会社は20社くらいでしかありません。
格安SIMはできる限りコスト削減をして安さを実現しています。しかし、UQモバイルやLINEモバイル、mineoなど比較的大きなブランドではTVCMを流しています。また、楽天モバイルなどのように積極的に店舗展開を図るブランドも登場しています。この他、「いつも行くスーパーにショップがあった」「Wi-Fiを検討していたら格安SIMも案内された」といった形で格安SIMを知るケースもあります。
地方のケーブルTV会社が格安SIMサービスを提供していることもよく見られます。ケーブルTVを契約している場合、お得にスマホを使える可能性があります。
格安SIMの会社はどうやって選ぶ?
900社近くもある会社をいちいち調べ上げることはできませんから、キャンペーン中のブランド・評判の良いブランドなどから検討してみることになると思います。
選ぶポイントはいろいろありますが、まずは自分のスマホの使い方を確認してから探し始めると良いでしょう。
- 音声通話プランか、データ通信プランか
- 回線はdocomo、au、SoftBankのどれにするか
- スマホを一緒に買うか、SIMカードだけ契約するか
たとえば、「とにかく安くしたい」という場合は、格安SIMの最安値クラスのブランドから探します。「通信速度が遅くなるのは避けたい」というのであれば、スピードが速いと言われるブランドから検討することになります。
信頼性、安定性も大切
900近くある格安SIMですが、格安SIM事業が順調という会社がそう多いとは考えられません。本業にプラスする形で格安SIMサービスを行っているという会社も多いです。中には、格安SIM事業を縮小・終了してしまう会社もあるでしょう。FREETELという格安SIMは楽天モバイルに買収された歴史があります。
せっかく格安SIMを契約したのに、サービスが先細りになってしまっては心外です。そうしたことのないように、「事業を長く続けていってくれる会社」を選びたいもの。その点、シェアの大きいトップブランドは信頼性・安定性があります。お得なプランやサービスだけで選ばず、運営会社のこともチェックしてみることをおすすめします。